PEラインの号数や太さ、そして強度に関しては、カタログ表記だけを見ると実態が分かりにくい部分です。
同じ号数のPEラインでも、製品ごとに表記強度(lb・kg)は異なり、さらに表記が同じでも実際の強度は一致しません。
PEラインには統一された絶対的な強度規格がなく、メーカーごとに表示基準が異なります。 しかし、同じ強度規格・同じ表記強度であっても製品間で差が生じるため、 強度の違いは規格の違いだけでは説明できません。
現在主流のPEラインの多くは、原糸にイザナスを採用しており、 素材そのものによる性能差は限定的です。
本記事では、こうした強度差の主な要因である「号数表記と実際の太さのズレ」に注目し、 ラインの太さの実態と強度規格の違いを整理したうえで、 各製品のリアルな号数を算出します。
PEラインの強度規格の違い
釣り用PEラインの強度は、製品によって異なる基準・考え方で表示されています。 主な表記方法は次の3種類です。
- test lb.:この負荷では切れなかったというテスト結果に基づく強度
- lb. class(ポンドクラス):この負荷で切れるクラスとしての分類
- 平均値:複数サンプルを測定した際の平均的な強度
これらは同じ「lb表記」でも意味合いが異なるため、 表記強度が違えば製品間で数値に差が出るのは自然なことです。 ただし、同じ表記強度・同じ規格であっても、実際の強度は一致しません。
PEラインの太さ規格と実測値
日本釣用品工業会(JGFA)の規格では、PEラインの号数は 1号=200デニール(9000mで200g)という基準で定められています。
ただし、実際の製品は必ずしも「表記号数=正確な太さ」ではありません。 例えば3号のラインであっても、規格上は3号の中心値を基準に前後の号数の中心値を超えなければよく、 5号と表記されていても実際の太さは5.5号相当というケースもあり得ます。
この実際の太さの違いが、 同じ号数・同じ表記強度であっても強度差が生じる最大の要因になります。
実測データで見るPEラインの太さ
同じ号数表記のPEラインであっても、製品ごとに表記強度や実際の強度に差があります。 本記事では、その差は実際の号数(=実際の太さ)の違いによるものではないかという仮定に基づいて検証を行っています。
PEラインの号数は規格上、1号=200デニール(9000mで200g)と定められています。 この規格を基準に、各製品の実際の号数を算出します。
測定および算出の手順は以下の通りです。
- 新品スプールの重さを計測
- 空スプールの重さを計測
- 差し引きでラインの重量を算出
- デニール換算し、日本釣用品工業会の基準で号数を逆算
この方法により、表記号数では分からない 製品ごとの「実際の号数のズレ」を比較しています。
なお、多くのPEラインは原糸にイザナスを使用しており、 本記事では素材差ではなく、主に実際の号数の違いに着目しています。
製品の実測データ
| ゴーセン ROOTS PEx8 0.8号 200m 16lb. | |
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| ライン重量:3.84 g 重量から算出した号数:0.86号 | |
| デュエル Tx8 1.5号 200m 30lb. | |
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| ライン重量:7.69 g 重量から算出した号数:1.73号 | |
| サンライン ソルティメイト PEジガーULT 8本組 4号 300m 60lb. | |
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| ライン重量:29.98 g 重量から算出した号数:4.50号 | |
| デュエル Tx8 6号 300m 95lb. | |
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| ライン重量:42.83 g 重量から算出した号数:6.42号 | |
※今後も追加の製品について同様の測定データを順次掲載していく予定です。
まとめ
本記事で示した実測データを見ると、PEラインの表記号数と実際の太さや強度には差があることがわかります。 例えば、0.8号と表記されたラインが実際には0.86号、4号のラインが4.50号というように、表記よりやや太い場合もあります。 このため、購入時にはカタログ表記だけで判断せず、実測データや重量から算出した号数も参考にすることが重要です。 今後も複数の製品を測定し、より正確な情報を提供していく予定です。
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